01 SEO対策で重要なE-E-A-Tについて

SEO対策におけるE-E-A-T
ホームページの運営やマーケティングに関わっている人にとって永遠の課題であるSEO対策。ブログ記事や商品広告等の記事作成において「SEO」を意識したライティングが求められるケースが増えています。
SEOとは、Search Engine Optimizationの略語で日本語に訳すと「検索エンジンの最適化」。よく私たちがインターネットを使用し、何かを調べたり、自分の情報として吸収することがありますが、その言葉や内容をWeb検索した際に、そのキーワードを上位に表示させる対策であったり、アクセス数が増えるようにするための施策のことを一般的にSEO対策と言います。


E-E-A-Tとは

SEOと関連し、よく耳にする言葉が「E-E-A-T」という言葉があります。E-E-A-Tとは、Googleが定めている検索品質評価ガイドラインの中で、Webサイトを評価する評価基準の一つを指します。なぜ「E-E-A-T」と呼ばれているかと言うと、Googleは、経験、専門性、権威性、信頼性が高いWebサイトやWebページをガイドラインで評価すると公表しています。経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)を英語で表記した時の頭文字をとって略称したものが「E-E-A-T」です。この「E-E-A-T」はSEO対策において重要なカギとなります。


専門性(Expertise)

E-E-A-Tにおける「専門性」とは、専門的な知識がある者が作ったコンテンツかどうか、そのWebサイトが何らかの専門性に対して特化しているかどうかが重要になってきます。
例えば、法律について調べたいと思った時に、弁護士資格を有している人が書いた記事と、無資格者が書いた記事であればどちらを参考にしますか?おそらくほとんどのユーザーが「弁護士資格を有している人が書いた記事」を選びます。Googleも同じ考え方をします。専門的な者が作成したコンテンツの方を求めるのです。逆に違うジャンル(専門とは関係ない)をWebページ内に取り入れてしまうと、専門性に特化していないと判断をされ評価が下がってしまいます。


権威性(Authoritativeness)

次に「権威性」ですが、専門的な知識を持っているだけではなく、その専門的知識が外部からもプラスの意味で評価されているのかどうかを指します。Googleが出している例として、医療知識に関する情報があります。Googleは医療の専門家ではないので、調べることは出来ても、その情報が正しいかどうかは判断できません。そのため、専門的知識を持った医者や病院からの情報の方が安全だと判断をし、Web検索をした時に上位に表示をさせます。


信頼性(Trustworthiness)

最後に「信頼性」についてです。そのWebサイトやコンテンツの情報がユーザーにとって、信頼できる情報や運営者であるか、サイトの評判などを考慮しGoogleは判断をします。例えば、架空の名前やイニシャル表記の人物が書いた記事よりも、実存している人物名や写真などがあった方が信頼できるのと同様です。内容が信頼に値するものであるか、Googleも判別しようとします。


02 E-E-A-Tを理解する上で必要な検索品質評価ガイドラインについて

検索品質評価ガイドラインとSEOの関係性
検索品質評価ガイドラインとは、検索結果や検索結果に表示されるWebページの品質を評価するための評価基準をGoogleが定めたものです。Googleの検索アルゴリズムにも関連しています。こちらは一般に公開され、誰でも閲覧することができます。


検索アルゴリズムとは

Google検索アルゴリズムとは、検索されたキーワードに対して適切な情報をユーザーに提供するため、検索順位を決めるための順番やルールのことで、ホームページの関連性などを評価し、検索結果の表示順を決めるプログラムです。SNSにもアルゴリズムは組み込まれています。SNSの中で、おススメのアカウントや関連性の高い投稿が表示されるのも、このアルゴリズムが機能しているからです。


検索品質評価ガイドラインの目的

検索品質評価ガイドラインは、何のために存在しているのでしょうか?
このガイドラインの目的は、Google検索の評価基準を示すことでもあります。Googleに関係した外部評価者が品質ガイドラインを使用し、各特定のWebページを訪問します。評価をする側の基準となるガイドラインですが、その中にWebの経験、専門性、権威性、信頼性も明記されており、つまり先程の「E-E-A-T」にも基づきながら、検索結果の品質を評価しています。

検索品質評価ガイドラインには、GoogleがWebサイトやページについて、どの点を基準として高く評価をしているのか規定されています。ガイドラインは以前、一般には公開をしていませんでした。しかし、現在は英語版のみPDFファイルで閲覧できるようになっています。ガイドラインの基盤は変わらないものの、定期的に更新がされています。しかし、ガイドラインの内容は膨大なため、細かいところまで追究することは難しいと言われています。


検索順位には直接影響をしない

検索品質評価ガイドラインは、検索順位に直接影響をしません。品質ガイドラインは、評価者がWebサイトやWebページを評価するための基準です。評価ガイドラインを基に、評価者がWebやページを良いまたは悪いと評価したとしても、直接順位を上昇または下降させるというわけではありません。直接検索順位に影響をしないことが、品質ガイドラインの特徴の一つでもあります。とはいえ、SEO対策において、この検索品質評価ガイドラインを理解することが重要なのはいうまでもありません。


03 何を基準としてGoogleは品質評価をしているのか

Googleは何を基にWebサイトやページを評価しているのでしょうか?
品質評価ガイドラインの中から抜粋すると、良い評判について指している箇所があります。このプラスの評判が、高い評価をつけるかどうか考える上で重要な基準となります。それでは、高評価を得るためにどのような対応をした方が良いのでしょう?

一つは、ユーザーが求めている情報を適切な情報量で提供し、他の求めていない余分な情報を提供しないことが挙げられます。ユーザーが求める情報を迅速に理解し、最低限の手間で情報を獲得することができるよう、Webサイトや記事を作成することが大切です。ユーザーは疑問や、課題、欲求といったものがあるためWeb検索をします。既に決まっている特定の情報を求めており、目的以外の情報は不要です。そのようなユーザーに対し、速く、的確に、分かり易くその情報を提供することが必要です。このような情報の提供こそが「ポジティブ・レピュテーション(良い評判)」に繋がります。またその逆の可能性についても考えることが必要です。マイナスな評判があるWebやページは、高い評価を与えることはできないと記載があります。また、良い評価・高評価の場合、評価をつける上で重要な指標になるのが、高い「E-E-A-T」要素を用いていることが重要であるのです。


ユーザーからの評判

さらに「ベリー・ポジティブ・レピュテーション(非常に良い評判)」についても書かれています。ベリー・ポジティブ・レピュテーションとは、とても前向きな評判のことですが、どのような内容を指しているのでしょうか。

こちらは、大きく分けて二つあります。

一つ目は権威ある評判です。Googleは、説得力と高い権威性を備えたWebサイトに高く評価を付けます。権威性は他の人から見て、情報を発信している人や企業、団体が優れているとみなされているかという指標になり、具体的にはリンクによって判断されます。他サイトからの被リンクが多ければ、Googleは有益な情報を得ているサイトであると評価します。

二つ目は、ユーザーからの評判です。ユーザーからの評判は、公式的な専門性を必要としない話題や議論を判断する時に用いられます。例として上げるのであれば、料理のレシピやユーモアセンスなどです。すなわち、口コミや、レビュー評価、最近では、ユーザーエンゲージメントなどを使い、とても良い評判があるのか判断をするという表現の記載が品質評価ガイドラインの中にあります。エンゲージメントとは、もともとマーケティング用語で、ブランドと消費者との間の関係性や愛着の強さを指した言葉です。
ここでのユーザーエンゲージメントとは、Webサイト上でのユーザーとの繋がりの強さのことを指します。ユーザーエンゲージメントは、例えばWebサイトの場合、サイトを訪問したユーザーがどのくらいの時間そのサイトを閲覧しているか、またはすぐサイトから離れていないかなどで判断をされます。ユーザーがどれほどそのサイトに愛着を持っているかの指標がユーザーエンゲージメントとなります。つまり、公式的な専門性がないような話題については、ユーザーからの評判を判断するわけです。


最高品質ページの基準

最高品質のページという言葉が、品質評価ガイドラインに記載されています。最高品質のWebページはユーザーに有益な目的を提供し、求められている目的が正しく得ることが出来るように作成されています。Googleが提示している最高品質なページとは「メインコンテンツの質と量」、「高いレベルのE-A-Tに基づけられていることとその評判」、「Webサイトが非常に肯定的な評判を獲得していること、もしくは著者の評価」これらの特性の一つ以上を満たしていることがGoogleが求める最高品質のページになると明記しています。「高品質」と「最高品質」の評価を得るためには、コンテンツの品質の向上と量、E-E-A-Tのレベルの向上を求めていかなければならないという課題があります。ユーザーの需要は一致しているが信頼性に欠けたものや低品質、Webページや記事については、そのページの目的を達成していないとみなされ、低評価になってしまう可能性があります。


メインコンテンツ(MC)の質とサイテーション

メインコンテンツ(MC)は、Google品質評価ガイドラインに記載されている情報で、ユーザーが利用するページが目標を達成するのに直接的に関わっている場所のことを指します。メインコンテンツは、Googleが考えるWebサイトやページの品質に欠かせないものとされ、重要とされています。ユーザーのニーズに応えることができた質の良いメインコンテンツが、被リンクや良い評判を獲得することができるとされ、E-E-A-T評価が高いコンテンツとなります。

Googleは、被リンクと良い評判を重要視しています。高品質なメインコンテンツとは何かを考えた時に、それはメインコンテンツにE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)があること、他者からのレピュテーション(評判)が高いことが質の高いメインコンテンツに必要なポイントとして挙げられています。
被リンクとサイテーションを獲得するためには、メインコンテンツの充実が重要となるのです。被リンクとサイテーションは、GoogleがWebサイトがユーザーにどのように評価されているのか判断する上で重要な要素となり、上位の検索結果にも影響をします。

サイテーションとは、直訳すると引用や言及を意味する言葉です。ここでのサイテーションとは、Web上で、企業名や店舗名、電話番号、Webサイト名などを言及される行為のことを言います。

サイテーションは、近年、SEO対策に効果があると注目をされ、好意的なサイテーションが増えるとSEOに有効的な効果があると言われています。サイテーションは、被リンクのように、必ずGoogleの順位表示結果の要素と明記されているわけではありあせん。しかし、多くのユーザーがネット上で言及しているということは、有益なWebサイトであるとGoogleが判断しているのではないかと予想が出来ます。そのため、サイテーションを獲得することは、決してマイナスではないのです。そして、それが最終的にはE-E-A-Tの向上にも繋がります。逆にメインコンテンツの品質の低下はSEO(検索エンジンの最適化)に大きな影響を及ぼすとされているため、注意が必要です。気を付けなければならない点が、被リンクやサイテーションが重要だということだけを捉えてしまう場合です。リンクアーニングという言葉があります。

リンクアーニングとは、一言で言えば「営業活動」です。自分のWebページに対して、他のWebサイト運営者に対して連絡を取り、自分のWebページをリンクしてもらう作業を行います。この一連の流れのことをリンクアーニングと呼びます。一方的なリンクの依頼、専門的でないWebサイトやSNSで言及してしまい、マイナスになってしまうサイテーションを行ってしまうのは、大きなリスクが伴います。


04 SEO対策についてのまとめ

検索品質評価ガイドライン
検索品質評価ガイドラインは、品質評価者がGoogle検索の品質を評価するための重要な基準であり、Webサイトの管理者は、ガイドラインを重視するとともに内容を理解し、規定に沿ったものを作成することで、SEO対策として大きく役立つものになります。Googleが求めているものは品質評価ガイドラインに記載があるため、ガイドラインの優先順位に沿って、ユーザーの目的を把握し、必要としているコンテンツを作成すること、コンテンツの質を高めること、ユーザーが求める適度な情報量、コンテンツの専門性を高めることが重要です。

「Webサイトとは、ユーザーの役に立つために作られるもの」というGoogleの理念があります。品質評価ガイドラインの冒頭には「需要に合わないページは、どんなに品質が良くても評価は最低になり、役にたたない」という記載があり、どんなに使いやすいWebサイトでも、どんなに情報の質や量が高いコンテンツでも、ユーザーのためにならなければ意味がありません。

例えば、ユーザーが検索する意図を把握できていない場合や、関連性の低いコンテンツを増やすことはSEO対策の質が下がります。この結果、検索表示順位はあがりません。良質なコンテンツとは何か、ユーザーが求めているものとは何か、不明確に陥ってしまった時は品質評価ガイドラインを熟読し、ガイドラインに基づいたWebサイトを提供できるようにしましょう。ユーザー目線に立ったコンテンツの作成が最重要であり、今後もガイドラインが定期的に更新されるように、ユーザーの動向に合わせた評価をするポイントが変わる可能性もあります。品質評価ガイドラインを取り入れ、うまく活用しSEO対策に落とし込めば、Webサイトが高品質になり、またGoogleにも評価されやすくなります。