01 共起語とはなにか
検索エンジンの最適化において「共起語」とは何かをおさえておく必要があります。
「共に起きる言葉」として漢字が示しているように主となる単語・キーワードと共に利用されるキーワードを「共起語」といいます。
イメージをしていただくため、具体例を交えながら、以降で説明をいたします。

たとえば、「ホームページ制作会社」のホームページを挙げてみましょう。
ホームページの文中には、「簡単」や「作り方」、「無料」、「デザイン」、「作成費用」などの言葉が含まれています。つまり、「ホームページ制作会社」という言葉をキーワードとした際には、その言葉と共に出てくるキーワード=「共起語」となります。

共起語についてよくある勘違いとしては、共起語を含めると検索順位が上位表示されるとか、検索順位が下がったのは網羅率が低いからという勘違いです。
網羅率とは、検索対象のキーワードに関連した単語や知りたい内容が記事の中にどれほど記載されているかという割合のことです。
共起語をいれても検索順位があがらず、共起語を含めていなくても検索順位が上昇します。
すなわち、共起語は、直接的に検索順位を上げる効果も下げる効果もありません。

〇SEO対策における検索順位の上げ方
では、どのように検索順位をあげればよいのでしょうか。
答えはただ一つ、「検索意図に応える」いう考え方であり、検索順位をあげるための最重要課題といえます。
「検索意図に応える」ということは、すなわち利用者のニーズに応えるということです。
利用者のニーズに応えれば応えるほどGoogleを利用し、Googleは、利用者の検索意図に応えるという図式が成立します。利用している検索エンジンがGoogleであることから、意図を汲み取り、検索されるキーワードについてマッチし満足度の高いコンテンツを、Googleは評価する流れになります。

さらに大切な考え方としては、検索意図に応えるということは、Googleと同じ方向性を向くということになります。つまり、利用者に応えるという行動が、基本的に順位を上げる近道となります。

では、ここでいう「検索意図」について、もう少しイメージしやすいように具体的な事例で説明します。

例えば、「ホームページ制作会社+埼玉」というキーワードで検索する利用者は、どのような意図を持って検索しているのでしょうか。
恐らく、埼玉県内(あるいは、さいたま市内)で事業をされている方が、事業や製品をアピール・宣伝するため、地元のホームページ制作会社を探すために検索していると推測できます。
ただ、ホームページ作成であれば、あまり会社のロケーションは関係ないと考えられるので、地元の企業を応援したい、地元を活性化したいなどの目的があるのかもしれません。もしくは、所沢市や川越市の会社が少し範囲を広げてホームページを作成する会社を探しているのどちらかです。

このように、「ホームページ制作会社+埼玉」という一つの検索クエリでも、様々な検索意図とニーズがあることが理解できます。検索クエリとは、検索エンジンで検索される際に使用される語句(単語や複数の語句)のことを意味しております。

さらに、再検索キーワードをみてみると、「埼玉+web制作会社」、「ホームページ作成+料金表」、「web制作会社+おすすめ」、「web制作会社+求人」などが出てきます。
このことから、「ホームページ制作会社」という言葉が「web制作会社」という言葉で置き換えて再検索されていることがよくわかります。そして、「求人」、「料金(費用)」、「パートナー」などの言葉が頻出していることから、単にホームページを作成してほしいと思っている人だけではなく、費用をみて自分で作成したいと考えている人、協業する会社を探している人、ホームページ制作会社に就職したいと考えている人など様々な動機をもって検索を実行していることが見えてきます。

このように、「ホームページ制作会社+埼玉」というひとつの検索クエリをとっても、これだけのニーズがあるので、これらの要素を一つのコンテンツで網羅しないと、Googleの方向性、つまり利用者に応えているコンテンツを作ることができません。必ずこの点を理解し、検索するニーズやその情報を求めているきっかけとなった事柄をきちんと理解して、コンテンツを作成していく必要があります。

ただし、注意も必要で、これだけでは他社とあまり違いのない、ほぼ同じコンテンツとなってしまいます。そこで、自社の強みや自分が伝えたいメッセージ、どのような課題を解決するサービスやスキルを持ち合わせているかといったコンテンツを必ず含めましょう。

これにより、営業としてクロージングもできるので、しっかりとしたマーケティングの成果、つまり売上アップという結果も出すことができます。

〇検索ニーズとは
SEO対策において、検索する利用者側のニーズをきちんと網羅することが大切です。
SEO上、評価が高いコンテンツ文章と自社のコンテンツ文章を比較するだけでも大きな意義があります。

その際、共起語を理解しておくことで、メインキーワードで上位表示されているコンテンツの中で、出現頻度が高いキーワードを確認し、重要なテーマの抜け漏れを確認し、自社コンテンツがより利用者ニーズに近づけることができます。
さらにいうと、利用者が知りたいニーズを網羅しきった形でコンテンツを公開することができます。

〇共起語のまとめ
「共起語」とは、「共に出現する、関連する言葉」ですが、「共起語」が含まれいる否かで順位変動を及ぼすわけではありません。コンテンツに重要なテーマが含まれているか、チェックするために使用するのが「共起語」という理解が正しいです。
さらに、ツールを使用すれことで精度を向上することが出来るので、いろんなSEOのツールを駆使し最適化していきましょう。

何よりも順位を上げるためにGoogleに評価されることについて一番大切で忘れてはならない事は、「検索意図に応える」。これが全てです。
「共起語」ばかりに注目しすぎず、検索意図に応えられるコンテンツを意識して作成することこそが重要である点を理解しましょう。

02 トピッククラスターモデルとは

記事型モデルにおいて、現状のGoogleアルゴリズムで最も効果的なモデルであるといわれているのが「トピッククラスター」です。
「トピッククラスター」を、一言でいえば、関連するページをサイト内で構造的にまとめ、記事群全体や各個々の記事の評価を上昇させるサイト構造と言えます。
Googleは、利用者が検索をかけるキーワードに対して、一番関連度の高いページを表示しようと日々アルゴリズムを改善・改良しています。
アルゴリズム変更の際に、評価対象となっているのは、トップページだけではありません。何かの検索文列に対して、関連性があるか否かを判断するためには、そのホームページが他にどのような「コンテンツ」を保有しているのか、それらコンテンツがどのような構造でリンクしているのかという観点も評価として利用しています。それゆえ、「トピッククラスターモデル」のようなサイト構築の考え方は、SEO対策の手段として理解しておく必要があります。

〇トピッククラスターモデルの3要素
では、ここから細かく説明していきます。
まずは構成する各要素についてご紹介します。要素は大きく分けて、3つあります。
・ピラーページ
・クラスターページ
・内部リンク
上記の三要素について、それぞれ何を意識して、どのように構成していけばよいのかをきちんと理解できれば、ご自身で構築することが可能になります。
言葉の定義を正しく把握していくため、それぞれの要素について紹介していきます。

〇ピラーページ
ピラトは英語で柱を意味する単語で、「ピラーページ」とは何か特定のテーマでまとめられたページ群の「柱」となる中心のページを示しています。俗にいう「ミドルキーワード」と呼ばれる検索意図が広く検索ボリュームがある程度大きいキーワード群に対する対策を講じるための受け皿となるようなページのことです。策を講ずるミドルキーワードの検索順位を上げることが目的のひとつとなっています。
そのため、どのキーワードを対応すべきかという点が大切になります。

〇クラスターページ
あるテーマの個々の細かな内容を取り扱うページのことです。全体的な内容を扱う特徴を保有する「ピラーページ」の内容をより細かい視点で記載した記事になると想像してもらえればと考えております。ここで一番大切なことは、どの程度まで細かく深く掘り下げて作り上げていくのかという点です。
全体の構成にかかわる非常に大切な部分でもあります。

〇内部リンク
内部リンクとは、自社のサイト同士をつなぎ合わせるリンクのことを指します。内部のリンクをどのようにつなぎ合わせ記事のかたまりを構成していくのかという点はとても重要です。いかに戦略的に内部リンクを繋ぎ合えるかによって、トピッククラスターの意義も変わってきます。

〇トピッククラスターモデルにおけるSEOに対する利点
次は、本モデルが検索エンジンの最適化においてどのような利点があるか3つに分けてご説明いたします。
・ミドルキーワードにおいて上位に掲載されるように戦略が組み易くなること
・構成する全体のサイトにおいて、順位が平均的に底上げ可能になること
・ロングテールキーワードの戦略が実施可能になること

1つ目は、「ミドルキーワード」での上位表示が狙えるという点です。
「ミドルキーワード」とは、SEO的な観点でキーワードを「ビッグ」、「ミドル」、「ロングテール」と3つに分割した時の真ん中のセグメントに入るキーワードを指します。この3つの分割は、検索意図や検索ボリュームの広さに関与していると考えて頂ければ問題ありません。

ここでご認識していただきたいのは、どの範囲を対策するかによって対象範囲が変わってくる点です。「ビッグキーワード」は、ドメイン全体に対するSEO評価により順位が決まることが多いので、そのドメインにどの程度の権威性があるかが重要になってきます。

反対に「ミドルキーワード」は、カテゴリーなどで順位が決まることが多く、少し範囲を広げた検索意図をカテゴリーなどで満たしているかどうかがカギとなります。その理由は、ミドルキーワードは、検索意図を1ページで対策することがほぼできないからです。適切な箇所でページを分割し、そのまとまり単位で対策を講じることが、ユーザビリティの観点からも必要になってきます。

「ロングテールキーワード」は、ページ単位のSEO評価で順位が決まること多いです。ページ単位で利用者の検索キーワードに含まれる検索意図をきちんと汲み取っているかどうか。この点が非常に重要になります。

以上により、キーワードがどのカテゴリーに分類されるのかによって、SEO対策のやり方、程度が異なってくることを覚えておいてください。カテゴリー分類は常に意識しながら、対策を講じることが必要となり、適切にトピッククラスターを調整し、その評価を高めていくことで、競合との優位性が保つことができ上位表示の実現が可能となるのです。

2つ目として、全体の平均的な順位の底上げにつながるという点をご説明します。
この利点を理解するためには、「リンクジュース」の概念を理解する必要があるので、まずはリンクジュースについて説明します。
リンクジュースとは、Google検索でサイトAにサイトBのリンクが張られていた場合、サイトBへ引き渡される評価のことを意味しております。
サイトAの評価が高ければ、必然的にサイトBの評価も高くなることを意味しております。
つまり、関連度が高いサイト同士をサイト内に記載されたリンクでうまく工夫して結びつけてあげると、相乗効果によりリンクジュースの影響力が多くなります。その結果として、サイト軍全体の平均順位が上がりやすいという理論になっていることをご理解いただければと思います。

3つ目は、ロングテールキーワード戦略が実施しやすいという点です。
ロングテールキーワードというのは、検索ボリュームが、小さい多量のキーワードのことを示しております。検索ボリュームが、小さいためキーワードの種類は非常に豊富です。種類が豊富なことからニッチなキーワードになっており、検索意図がかなり絞り込まれております。そのため、絞り込まれたキーワードに刺されば(ニーズを満たせば)、コンバージョンレート(CVR)も高くなりやすいので、裏を返せばありがたいキーワードとも言えます。こちらは、ページ単位でSEO対策をすることができるので、たとえドメインがそれほど鍛えられたものでない状況であったとしても上位に位置しやすいという利点があります。このことから、個人が運営しているサイトなど、まだまだこれから伸ばしていく段階のサイトにおいては、稼ぎ頭となってくれるキーワードとなりますので、ぜひ対策を講じてみてください。

トピッククラスターモデルにおいては、適切なロングキーワードを選定して、それらをクラスターページとして、評価を蓄積していくとそれの評価がたまったところで、それらのトピッククラスターすべてのページや、ビラページの上位表示を狙うことができるというロジックになっております。

まずはロングテールキーワード戦略をどんどんと進め、蓄積した評価をピラーページへ還元したり、上手く内部リンクで結び込み、トピッククラスターを構成するすべてのページの順位を上げていくなど、「ロングテールキーワード」×「トピッククラスターモデル」双方の戦略を掛け合わせることが非常に効果的だといえます。特にドメインが強くないサイトのSEO対策としては、最適であると考えております。

○まとめ
トピッククラスターモデルとは、戦略的にページを配置して強化する手法のことです。トピックラスターモデルの利点としては、ミドルキーワードにおいて上位に掲載されるように戦略が組みやすくなることやトピッククラスターモデルの全体について、順位が平均的に底上げ可能になること、ロングテールキーワードの戦略が実施可能になることの3点があげられます。

これら「共起語」と「トピッククラスター」の正しい理解と効果的な戦略により、より精度の高いSEO対策の実施が可能となります。格安な料金で作成されたホームページでも、これらの対策を行うことで高額なホームページに対抗できるため、是非とも継続した対策を行っていくことをお勧めします。